警備員が大谷翔平をコンサートから追い返す！真美子さんが到着すると何が起きた？
ロサンゼルスの夜。まるで宝石をちりばめたように輝く街の光が、空気を熱く揺らしていた。その日は、年に一度のビッグアーティストのコンサート。何万人ものファンが会場に詰めかけ、目当ての音楽に胸を弾ませている。
そんな賑わいの中、一人の青年が列に並んでいた。キャップを深く被り、フードパーカーにジーンズというラフな装い。背が高く、がっしりとした体格が目立つが、顔はうつむきがちで周囲を気にしている。彼の名は、大谷翔平。メジャーリーグのロサンゼルス・ドジャースで投打の二刀流として活躍する、日本人スーパースターだった。
けれどもこの夜、翔平は“ただの音楽ファン”でありたかった。華やかなスポットライトから解放され、一般の人々と同じようにコンサートを楽しみたい。それが彼の素直な願いだった。
翔平はチケットを手に、歓声で熱気に包まれた会場の正面入口へと進んだ。並んでいるファンたちは皆、ワクワクした表情を浮かべ、口々に好きな曲やアーティストの最新情報を語り合っている。
「こんなふうに普通にコンサートに行くなんて、久しぶりだな…」
心の中でそうつぶやきながら、翔平は警備員の立つゲートに到着した。ここさえ通れれば、あとは周りの目を気にすることなく音楽に浸れる。チケットを差し出し、やや緊張した面持ちで警備員を見上げた。
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